BUILD A HOUSE世界の家づくり

スイス

SWITZERLAND

スイスの家づくり

健康的な住まいを求める学問
「バウビオロギー」発祥の地

スイス発の「バウビオロギー」の思想

「バウビオロギー」の考え方はスイスが発祥で、健康的な住まいを求める新たな学問のことを指しています。
特徴として下記のことがあげられています。

  • ■ 建築を「第3の皮膚」と考える
  • ■ 建築が人に悪影響を与えて病気を引き起こすのを防ぐ
  • ■ 建築によって健康状態を高める
  • ■ 社会や地球環境に対して建築はどうあるべきかを考える
スイス

基本的な考え方として、生活が第二の皮膚を形成し、住生活が第三の皮膚に相当する…と考え、日々の生活環境から人に対して悪影響をおこすことがあれば病気やけがをする、また健康面に害を与えることを防ぐため、心身と共に健康状態をよりよく高めていくために、建築はどうあるべきかという事を重要視しています。

日本ではまだ浸透していないあまり聞いたことのないような言葉ですが、ドイツなど健康に対する先進国では一般的なものとして普及しており、これからのエコロジー意識の高まりとともに健康的な暮らしをつなぐ考え方として、知識として身に付けておきたい思想です。

安心して長く住み続けられる住宅

バビオロギーの様子

バウビオロギーの思想にのっとって建てた建築物での最大のメリットは「長く健康的に住み続けられる」ことです。

バウビオロギー住宅は人や体によりよい影響をあたえるため、建築材も化学物質などを含まない自然の素材が中心となりますので、建設コストは他の住宅と比べて割高になります。

ですが、家は長い期間で考えるものですので健康的に暮らせることで病気の心配もなくなり、精神的にも経済的にも満足することで暮らしの質が高くなります。

ドイツ

GERMANY

ドイツの家づくり

環境先進国の家づくりの考え方

環境先進国ドイツ発の
「パッシブ・デザイン」

省エネと言えば、日本では生活のエネルギー使用を極力控え、費用をできるだけ抑えることで、社会的・経済的な効果を期待しています。

一方ドイツでは、いかにして断熱性能を上げ、エネルギーロスを防げるかということを重要視しており、エアコンなどの機械を使わず、太陽の熱や光、風など自然の力を取り入れるエコロジーで健康的な家づくりの考え方をしています。

家全体を暖めて家の中の温度差をなくす

ドイツは日本と同様に四季の区別があり、また気候や温度は北海道と似ています。

寒さ対策として、ドイツの家は基本的に、家全体を暖めるようにヒートポンプ等を使った全館暖房を行っていますが、断熱材により熱が逃げない対策がされています。(この断熱材の厚さは40cm以上もあります)

日本の暖房は「局所暖房」で人のいる場所だけ暖めていますが、この方法だと温度差が部屋ごとに大きく差が出てしまい、
この温度差により心臓疾患や血管障害などの病気が誘発される可能性が高くなってしまうため、
これからの住まいは、断熱で家全体を暖める仕組みで健康的な暮らすことが推奨されています。

イギリス

ENGLAND

イギリスの家づくり

英国では、国が主体として
住宅の健康被害に取り組んでいます。

英国では、健康被害低減のために
住宅改修を実施する

イギリス

日本の住宅といえば、デザインや設備機器などの装備ばかりに目を奪われ、それらが本当に住む人にとって健康で安全なのかは、ほとんどが建築者や建築会社に委ねられており、国としての取り組みは、世界でも先進的とは言えません。

イギリスでは2006年に施工された住宅法の一部として、居住者の健康や安全の観点から住宅のリスク要因を定量的に評価する手法、HHSRSHOUSING HEALTH AND SAFETY RATING SYSTEM)があります。

健康面では家が暑すぎないか・寒すぎないかといった室温の環境、湿気・カビの状況やアスベストや放射線といった危険性の調査などがあり、安全面では階段や段差などでの落下や転倒の危険がないか、火災や感電、扉に指を挟むといった類の衝突・切断損傷といった細かな危険性までを調査します。

それらをHHSRSの29ハザード項目ごとに、専門の地方自治体の検査官によって、欠陥により危険がもたらされる可能性がある項目をリストアップされます。住宅の危険値が一定基準を上回った場合、その持ち主に対して、強制的な改善・改修命令が出せるのです。

室内温度による健康被害のリスク

2009年の英国保健省による報告書では、冬季の死亡者増加率は他の季節に比べて18%も上昇することや、低い室温がもたらす健康リスクに関しても指摘されています。

室内温度による健康被害のリスク
室内温度による健康被害のリスク

英国では国が主体として、住宅の健康被害低減に取り組んでいる一方、日本では住宅の断熱性能については、
省エネという視点でしか捉えておらず、健康に触れていません。
国土交通省では日本にある約5,000万戸の住宅ストックのうち、55%は無断熱としており、
こうした住宅では冬場、暖房を使用している部屋と廊下や浴室など使用してない箇所との寒暖差が極めて大きいのが現状です。

日本の高齢化にともない、断熱性能の低い住宅で起きる家庭内事故が今後はさらに問題視されてくるでしょう。
その中心となるのは、暖かい部屋から寒い部屋への移動による血圧の変化にともなうヒートショックと言い、
そういった家庭内死亡事故は今や交通事故死の2.4倍にものぼると言われているのです。